河野太郎行政改革大臣のイニシアチブで昨年12月から始動した再生可能エネルギー規制改革タスクフォースのなかで、日本の再生可能エネルギーの調達の難しさが指摘された。これを受けて、経済産業省もようやく重い腰を上げて、今年3月から見直しに着手した。 見直しの要点は、3点、ある。 第1に、すべての電力取引の裏付けとなる「電源トラ...
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河野太郎行政改革大臣のイニシアチブで昨年12月から始動した再生可能エネルギー規制改革タスクフォースのなかで、日本の再生可能エネルギーの調達の難しさが指摘された。これを受けて、経済産業省もようやく重い腰を上げて、今年3月から見直しに着手した。 見直しの要点は、3点、ある。 第1に、すべての電力取引の裏付けとなる「電源トラ...
4月22・23日、米国主催で気候変動サミットが開催され、日本や中国、ロシアなど世界四〇カ国の首脳約40人が参加した。2050年炭素中立を決定している日本は、2030年までに46%削減(2013年比)と従来の倍近い野心的な削減目標を表明した。 日本の2030年の削減目標は、海外よりも、国内で驚きと戸惑いで受け止められた...
この2月、延岡市が計画している自治体新電力の立ち上げ計画に対して、九州電力が「容量市場への容量拠出金が多額になり赤字になるから止めた方がよい」と、独自の試算をもとに延岡市内の主要団体に説明して見送りを働き掛けていたという「事件」があった。これに対して、読谷山洋司延岡市長は、「電力システム改革に真っ向から反する」と経産省...
10年前の3月11日、マグニチュード9の東日本大震災が発災し、その地震と津波の影響によってチェルノブイリ原発事故と同じレベル7という最大級の原発事故となった東京電力福島第一原発事故が生じた。あらためてこの10年を振り返ると、現在、世界中で加速する再生可能エネルギー100%(RE100)の起点と重なっていることは、「世界...
昨年末から、寒波襲来も重なって、折しも十年目を迎える東日本大震災直後に計画停電が行われて以来の「電力不足騒ぎ」が起きている。日本卸電力取引所(JPEX)では、取引価格が通常の20倍を超えるなど異常事態が続き、10万円を超える電気料金を請求される家庭が出たり、廃業や倒産に追い込まれる新電力も現実味を帯びている。 日本卸電...
前号に続いて河野太郎行革大臣の再エネ規制改革タスクフォースの話だ。12月25日に開催された第2回は、農地の規制改革である(注1)[1]。 委員ペーパーと「全国ご当地エネルギー協会」の立場で出席した小職の趣旨は、風力発電と営農型太陽光発電については、そもそも農地転用(農転)は不要ではないかという政策提言であった。趣旨を説...
前号で頭出しした河野太郎行革大臣の再エネ規制改革タスクフォースがいよいよ12月1日から始まった。※1再生可能エネルギーの主力電源に向けて、「再生可能エネルギー等に関する規制等を総点検し、必要な規制見直しや見直しの迅速化を促す」ために、構造的な課題も含めて、聖域なく切り込んで見直すとしており、大いに期待したい。 第1回...
菅義偉新総理が、所信表明演説(注1)で「2050年までに温室効果ガスを実質ゼロ」と、これまでの政府方針から一歩踏み込んだ発言をした。果たして、菅総理の所信表明演説「2050年カーボンゼロ」は再生可能エネルギー100%(RE100)の実現に期待できるか。 菅総理の所信表明演説では、日本のエネルギー政治史上、初めて「205...
「再エネ価値」とは何か 日本のいささか「分裂症気味」の環境価値(下図)について、前回は「最初の2つのボタンの掛け違い」のうち「ゼロ・エミッション」という括りを議論した。今回は、もう一つのFITにおける賦課金と環境価値の扱いの「過ち」について議論する。 (出典)資源エネルギー庁 第38回 総合...
さて、日本のいささか「分裂症気味」の環境価値(下図)について、前回、「最初のボタンの掛け違い」に立ち返って、イチから見直すほかない。その第1は、エネルギー供給高度化法で定めた「ゼロ・エミッション」という括りだと述べた。言うまでもなく、再エネと原発をひと括りにして「ゼロ・エミッション」と呼んだことの政策の間違いだ。再エネ...
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